CORPORATE REVITALIZATION COLUMN

企業再生コラム

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COLUMN11

企業再生と出回り案件

どうも再生企業のオーナーは、事業承継とかを理由(名目?)に、安易にM&Aハウスへ売却相談を持ち込む傾向があるようである。
オーナーは、自社が再生企業である事を自覚した上で相談しているのか、それとも再生企業の引受け手が簡単に現れると思っているのか…。

資産と負債のバランスが壊れ、希望価格に比して事業価値が見込めない再生案件をそのままの状態で引受ける企業は現れる筈もなく、
結果、所謂「出回り案件」となって、場合によっては信用を毀損してしまう傾向があるように思う。

「出回り案件」が、しばらくして「倒産情報誌」に掲載されているケースに間々お目に掛かる。
M&A会社が、企業再生コンサルティング機能を有していれば、再生企業の現状を精査し、相応のスキーム構築の上、スポンサー招聘業務としてシッカリ取り扱うのであろうが…。

「出回り案件」であっても、売り手アドバイザーには優先権がある。…M&A業界のルールである。

案件の内容がそれなりに興味を引く内容であり、売り手アドバイザーもそれなりに評価できると信じて持ち回っているようだが、
買い手アドバイザーが大切な顧客へ真面目に紹介できる内容とはなっていない。

弊社では、昨年度よりM&Aハウスとの協業をスタートさせた。
お互いの特技を活かし、M&Aハウスに持ち込まれた再生案件について、弊社で再生に必要な再生スキームを構築し、M&Aハウスがスポンサー候補へ打診を行うという協業である。

売り手企業のアドバイザーを交代する事にはなるが、お互いの特技を活かした取り組みであり、スタート早々に二社の企業再生が実現した。
M&Aハウスには、優れたスポンサー探査機能があり、既に相応の打診をしている事も加わってか、スポンサー招聘も非常にスムーズであった。

以上