CORPORATE REVITALIZATION COLUMN

企業再生コラム

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COLUMN03

企業再生と資金繰り

企業再生業務を行うに当たって、再生会社の資金繰りを把握することは極めて重要ある。
当然の事と言えば当然の事であるが、これが中々理解されていないように思う。

再生会社自ら「資金繰り表」は作成している。

然しながら、作成されているのは、所謂「期待する資金繰り表」であり、これを信じて再生スケジュールを考えると大抵の場合、慌てふためく事となる。

再生会社が作成している資金繰りは、帳尻の合った「資金繰り結果表」であることもその原因なのだが…
よくよく確認すると「希望的売上」や「期待を込めた入金予定」が幾つも織り込まれており、その確実性が吟味されていないケースが殆どである。

再生会社の資金繰り表は、必ず日繰り表ベースで保守的に作成すべきである。

月次では役に立たない。

よく「勘定合って銭足らず」と言うが、最終的に帳尻が合う形になっていても、日々の一寸した繰り回しや、「何を支払い、何を払わないか」の区分ができていない。

金融機関を下手に遅滞すると「分類基準の見直し」⇒「新規借入の不能」「金利負担の増大」といった問題を惹起し、企業価値の毀損に繋がる。

再生を検討するのであるから、それ相応の資金繰りの仕方(方法論)もあるが、何を払わないかは、再生企業の状態(病状)により変わってくるものである。

何れにしろ、「資金繰り」は再生企業の状態を含めて念入りに検討する必要があり、病状により、その繰り回しは変わってくる事を認識する必要がある。

以上